モノが売れない時代でも確実にクロージングし続けるトップ営業が持つ3つのこと

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仕事で成果を出すために大切なことはいくつもありますが、その中に「いかに商談のクロージング精度を高めるか?」というのがあるかと思います。当社クライアント企業の経営者の方からも、よく「優秀な営業担当を育成するためにはどうしたらいいでしょうか?」という相談をよく受けます。

お客様の要望を聞かなければ、売れる商品・サービスとの間にミスマッチが生じる可能性がある一方で、お客様の要望をあまりに聞きすぎると解決策が見出せなくなり、商談自体が破談となる可能性もあり、難しいと悩まれる方が多いようです。

一方で、成果を出し続ける営業担当が存在するのも事実です。彼らはそういった課題を一体どのように解決し、モノが売れない時代で成果を出し続けているのでしょうか?そのヒントとなるテレビドラマがあります。

 

 

それは2016年に放送された日本テレビ系ドラマ「家売るオンナ」です。ご存知でしょうか?

テーコー不動産という不動産会社で売上成績が常にトップクラスだが、対人コミュニケーションにやや難があり、営業所を渡り歩いている主人公、北川景子さん演じる三軒家万智が、業績が低迷している新宿営業所のチーフとして着任。

着任早々、営業担当として次々に物件を売ります。それも、なかなか売れないだろうと思われている物件まで、短期間で他の担当営業を出し抜いて売るため、当初は組織内に波風が立ちます。

ですが、お客様の求める物件を探し出す目利き力と商談のクロージング力のすごさに、新宿営業所の同僚は徐々に興味を持ち、三軒家万智の魅力に取り憑かれていきます。

そして最終的にはチーム全体で成果を出していくことに成功するというドラマです。

当然ながらドラマですので過度な演出は当然ですが、実際の営業現場における商談のクロージングの要諦と共通する要素が多いと思います。

商談を確実にクロージングし続けるビジネスパーソンが出来ていることを、ドラマ「家売るオンナ」の三軒家万智の言動や行動から探ってみたいと思います。

 

 

 

一流の営業担当は、自らの仕事の役割と目的を明快に答えられる

 

 

まず担当として優秀なビジネスパーソンは、「自らの仕事は何か?」を明確に定義づけられていることが多いと思います。

ドラマの三軒家万智は自分たちの仕事について、常に「家を売ることです」と即座に言い切ります。このシンプルさは、非常に有効です。

例えば同じ不動産営業担当が、自らの仕事を「家を求めているお客様のニーズを聞き、当社が紹介可能な最適な物件をお探しし、売ることです」であると定義づけたとします。

「家を売ることです」と
「家を求めているお客様のニーズを聞き、当社が紹介可能な最適な物件をお探しし、売ることです」

この違いは、どこにあるでしょうか?そう、修飾語の多さです。太字の部分、つまり「求めている」とか「お客様のニーズを聞き」とか「当社が紹介可能な」とか「最適な」とか・・・要するに、余計な言葉が多すぎるのです。

余計な言葉が多いと、どうなるでしょうか?余計な言葉が多いと長文になるため、どうしても目的である「家を売ることです」がぼやけてしまいます。

ドラマのあるシーンですが、三軒家万智よりもお客様のニーズを根掘り葉掘り聞いている若手担当営業が、お客様の表面的な要望だけを取り入れた物件を提案しますが、色々と振り回された挙句、最後のクロージングに失敗するというくだりがあります。

一方で三軒家万智は、お客様の表面的な要望の奥にある隠された真実をきちんと洞察して提案。ですが提案した物件は、スペックなどの条件だけを見ればお客様の表面的な要望とはほど遠い内容です。当然ながらお客様は即、反論します。

ですが三軒家万智にとって、その反論は想定の範囲内。お客様の要望の奥にある隠された真実を的確に語ります。そこには「お客様にとって最適な物件をお探しする」営業担当の意思の弱い姿勢よりも数段上の、「目の前にいるお客様が確実に買う物件を提案する」営業担当の意思の強い迫力が押し出されているわけです。

こうしてお客様は、お客様ご自身が気づいてもいなかった隠された真実を知り、驚きつつも納得して購入。三軒家万智は、見事なクロージングを果たすわけです。ここが、なかなかクロージングできない二流営業担当と、確実にクロージングできる一流営業担当の違いなのです。

ではその違いはどこで生まれたのか?それこそが冒頭の部分、私たちの仕事は「家を売ることです」と、端的にはっきりと言えるシンプルさの違いにあるのです。

成果を出し続ける一流の営業担当になるためにはまず、「自らの仕事の役割と目的を明快に答えられる」ことが重要なのです。

 

一流の営業担当は、仕事の圧倒的な積み重ねから知恵の宝庫を作っている

 

 

そして、自らの仕事の役割と目的を明快に答えられるようになると、やがて人は仕事に対してブレる要素がなくなっていきます。

三軒家万智の場合、シンプルに家という「商品」を売ることが目的ですから、手段を問う必要はなくなるわけです(もちろん違法行為はNGであることは言うまでもありません)。

手段を問う必要がないということは売り方の制約がないということですから、選択肢は無限に広がります。よって目的達成のための手段を数多く生み出せるわけです。

もちろん手段を選ばない活動は賛否両論を生みます。どうしても同僚や上司といった外野の声がうるさくなりがちです。また組織ならではの忖度や、想定外のトラブルに巻き込まれたりするかもしれません。二流の営業担当はここで周りを意識しすぎて目的を見失い、結果として商談のクロージングから遠ざかってしまうのです。

しかし三軒家万智の場合はそうなりません。彼女は常に「家を売る」という目的を見失いません。全てはその目的を達成するための手段として割り切っています。

もちろん組織人として、これは多少リスクのある考え方です。ですが目的が明確で、ご自身の腹に落ちている、つまりご自身の”ありたい姿”があればこそ、多少のリスクを取るといった割り切りができるのです。

よって三軒家万智は家を探す人、つまり見込み客を見つけたら、容姿や金銭状況などで偏見を持たず、必ず自らの顧客にします。もし同僚が「どうせこの人は買わない」と決めつけていたら容赦なく見込み客を奪い取り、あらゆる手段を講じて確実に物件を売るわけです。

 

 

一生懸命だと知恵が出る、中途半端だと愚痴が出る、いい加減だと言い訳が出る

 

 

これは戦国時代の名将・武田信玄の名言ですが、まさに目的が明確だからこそブレることなく一生懸命になれるため、知恵が出ます。

目の前のお客様の要望の奥にある「隠された真実」をあぶり出したら、あとは数多くの選択肢から「確実に売れる家」を探すことと、その演出方法だけを導き出せばいいのです。

その過程で、その営業担当ならではのアイデアが生まれます。そのアイデアを形にして実行すれば、成果が出ます。その成果を知恵として貯めていけば、それはやがて膨大な知恵の宝庫となります。

こうして、何気ない「家を売る」という目的によって明確になった仕事での経験を日々積み重ねていくことで、気がつけば他人からすれば羨ましいほどの「知恵の宝庫」が生まれるわけです。

 

一流の営業担当は、選択肢の自由から人生の”ありたい姿”を描ける

 

 

さて、このような知恵の宝庫を持つ一流の営業担当を、会社はどのように処遇するでしょうか?

「家売るオンナ」では最終回で、三軒家万智は会社上層部の指示を無視したため、責任を取って退社することになります。その後、南の島で自ら不動産会社を起こし、社長となります。

そう、ドラマとはいえ三軒家万智ほどの実績と知恵の宝庫を持つ一流営業担当になれば、もはや特定の組織に属している理由などないのです。

独立する上で最も重要なことは、当たり前ですが営業力、つまり売る力です。それがサラリーマン時代から武器として持つビジネスパーソンは強いのです。

もちろんドラマのような独立という選択肢以外にも、転職という選択肢があります。物が売れないと言われる時代ですから、これくらいの実績を持つ営業人材であれば、同業他社からはもちろんのこと、異業種からでも好条件でヘッドハンティングされることでしょう。

または転職、独立まで踏み込まずとも、副業解禁の時代ですから、この実績をベースに副業の一環としてセルフブランディングも可能です。例えばネットで情報発信をしたり、講演活動もできるでしょうし、その活動が評価されれば出版やメディア露出に繋がる可能性もあるでしょう。

一流の営業担当になれば、こういった選択肢が自然と生まれてきますので、組織に依存することがなくなる点が強みなのです。

組織に依存しない人は、必然的に自らの生きたいように生きる選択肢が与えられます。それはつまり、自らの”ありたい姿”を描くことができるわけです。

そしてこれは何も営業に限った話ではありません。技術担当でも、管理担当でも、製造担当でも、プログラミング担当でも、コールセンター担当でも・・・全て共通することです。

今の仕事がつまらないと悲観的に考えている人も、その仕事の目的は何かを明確にし、ひたすら積み重ねて知恵の宝庫にした人は、誰でも”ありたい姿”を実現できる一流のビジネスパーソンになることが可能だということです。

そしてそういう人材になれば、まともな経営者がいる会社であれば、正しく評価します。なぜならば、モノが売れない時代であり、少子高齢化の影響で人材不足の時代だからです。

今、仕事がつまらなくてモヤモヤと悩まれている方は、ぜひとも視点を変えて、一流のビジネスパーソンへの道を歩んでみてはいかがでしょうか?

 

参考:日本テレビ系ドラマ「家売るオンナ」